筐体設計とは、その使用目的・環境に対して必要とされる形状や機能を抽出し、筐体を具現化していくプロセスを指します。そのプロセスにおいて、使用目的・環境に応じて筐体の形状を考案したり機能を付与したりすると、別の解消すべき課題が生じる場合が往々にしてあります。筐体設計はそれらすべての条件を満足させるように調整を図っていく過程とも言えます。
例えば、内部の温度上昇を避けたい場合、冷却ファンを筐体に追加する方法がありますが、そのファンの動作音が周囲に騒音と見做されるという別の課題が生じるケースがあります。その場合、冷却ファンを周囲に影響を及ぼさない箇所に設ける、ヒートパイプなど冷却ファン以外で排熱を行うとように騒音被害を発生させないよう設計をします。
このように筐体に求められる全ての条件を満たすような方策を模索していき、筐体は設計・製作されます。