溶剤塗装とは、板金部品を塗装する際によく使われる塗装方法です。その名前の通り、顔料を有機溶剤に溶かしてエアースプレー等で板金部品に吹き付け、塗装します。その後、揮発成分を飛ばして塗膜を硬化させるために乾燥炉等で焼き付けます。焼付しないタイプの溶剤塗料もあります。
また、塗装表面にレザー調(革調)や、サテン調の模様をつけた塗装をすることもできます。この場合は、通常の塗装、焼付乾燥をすることで模様ができる特殊な顔料(ビーズ)が入った塗料が使用されます。特殊な模様も場合は、新規に塗料を調合する必要があるので要相談です。
溶剤塗装のメリットとして、粉体塗装と比較して少量の塗料でも購入することができます。また、新しい色を手配する際にも比較的短い納期で対応できます。
ただし、溶剤塗装の1回の塗装での膜厚は一般的に20μm程度なので、厚い膜厚が必要な屋外向けの板金筐体では粉体塗装が使用されることもあります。