今回のテクニカルニュースの概要
今回ご紹介する事例は、切り起しや段曲げの分割をやめ、同時に曲げることで工数削減・コストダウンに成功した技術提案事例です。
今回のお客様からは、以下の図のような1つの部品に複数の切り起こしや段曲げがある部品の生産に工数がかかっているというご相談を頂きました。
複数の切り起こしの曲げ高さがそれぞれで異なる場合には、それぞれの数だけ曲げ加工(曲げ金型セット⇒曲げ加工)を繰り返す必要があります。
そこで筐体設計・製造.COMでは、分割曲げ金型を使用するのではなく、上図のような長い金型を使用することをお客様にご提案いたしました。
分割金型を保有してない場合でも、曲げの間の肉を除去して、長い金型をセットして曲げ加工すれば、金型セットも曲げも1回で加工できます。
そのため金型セットや曲げの工数の大幅削減になります。
設計・開発担当者、生産技術担当者の方はぜひご覧下さいませ。
お客様の課題
今回のお客様からは、以下の図のような1つの部品に複数の切り起こしや段曲げがある部品の生産に工数がかかっているというご相談を頂きました。
↑1つの部品に複数の切り起こしや段曲げがある部品
1つの部品に複数の切り起こしや段曲げがある場合、それぞれの切り起こしの幅に合わせた分割曲げ金型が必要となります。
分割曲げ金型を用いて、複数の切り起こしを1つ1つ曲げ、上右図のように仕上げます。
複数の切り起こしの曲げ高さがそれぞれで異なる場合には、それぞれの数だけ曲げ加工(曲げ金型セット⇒曲げ加工)を繰り返す必要があります。1つ1つを分割した長さの金型で加工する必要があります。
複数の切り起こしの曲げ高さが同じであれば、金型のセットは1回ですみますが、曲げ回数はそれぞれの切り起こしを別に曲げる必要があり、曲げ回数は先ほどと変わりません。
また、上図のように、幅15、幅10と幅の異なる切り起こしが混在する場合、幅15と幅10の分割曲げ金型が必要になります。
幅15と幅10の分割曲げ金型がそれぞれ1組しかない場合、それぞれの曲げ箇所の数だけ曲げが必要になります。
曲げ高さが同じで、かつ幅の合う分割曲げ金型を複数保有していれば、曲げが1回でできるようになります。ただし、複数個所の曲げを同時に曲げるので、曲げ金型を正しい位置にセットするのが面倒です。また、部品も正しい位置を保持して曲げるので、注意して曲げる必要があります。
このように、1つの部品に複数の切り起こしや段曲げがある場合、金型セットや複数回の曲げにかなりの工数がかかっていました。
筐体設計・製造.COMの提案
↑長い金型を使用した図
そこで筐体設計・製造.COMでは、分割曲げ金型を使用するのではなく、上図のような長い金型を使用することをお客様にご提案いたしました。
分割金型を保有してない場合でも、曲げの間の肉を除去して、長い金型をセットして曲げ加工すれば、金型セットも曲げも1回で加工できます。
そのため金型セットや曲げの工数の大幅削減になります。
設計者の方は、あまり作業工数を意識せずに設計してしまっている場合が多く、余計なコストがかかってしまっております。
本事例のように、事前知識があると、余計なコストがかからずにすみます。
設計段階から、最適なご提案をしますので、設計前に筐体設計・製造.comにまでご相談ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
筐体設計・製造.comを運営する岡部工業では、お客様への日々のVE提案に加え、生産性の高い機器を積極的に活用することで、お客様のご要望に柔軟に応えて参ります。筐体の設計・製造、あるいは筐体の板金部品加工など、お困りのことがありましたら当社にご相談くださいませ。
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