エポキシ塗装とは?

エポキシ塗装とは、エポキシ樹脂を基にした塗料を使用する塗装です。エポキシ樹脂は硬化すると非常にはがれにくく、耐薬品性や耐水性に優れた塗膜を形成します。エポキシ塗装は高い接着力と防錆性を持ち、様々な基材に密着するため、金属加工品や機械部品、構造物の表面保護に広く使用されています。また、エポキシ塗装は防水性や耐薬品性にも優れており、過酷な環境下での使用にも適しています。

エポキシ塗装には、常温硬化型や焼付硬化型など、いくつかの塗装方法があります。粉体塗装、溶剤塗装とどちらの方法によっても塗装をすることができます。しかし、一般的には高温で焼き付けて硬化を行うエポキシ樹脂粉体塗装のほうがエポキシ樹脂溶剤塗装と比較して優れています。丈夫な塗膜を形成することができるためです。

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エポキシ塗装は他の塗料を用いた塗装と比較して高価な塗装です。しかし、優れた性質をもっており、塗装面に防錆性などの効果を与えるため、費用対効果は高くなります。様々な場面で求められている塗料、塗装方法です。

 

エポキシ塗装の効果を解説します

ここまでエポキシ塗装の特徴について述べてきました。続いてエポキシ塗装がもたらす効果についてお伝えします。

高い耐久性

エポキシ塗装は硬化すると優れた耐久性を発揮します。ゆえに工場の床面や重機の部品など、頻繁に物理的な衝撃や摩耗が発生する環境でも塗膜が劣化しにくい効果があります。塗膜が硬く、丈夫だと擦り傷や衝撃による傷がつきにくくなります。また、重ね塗りなどで塗膜の厚みを調整することで、用途に応じて耐久性を向上させることができます。

優れた防錆性

エポキシ塗装による塗膜は、塗装面を酸素や水分から遮断するバリアとして機能します。エポキシ塗装は腐食の主要な原因である酸素や水の侵入を防ぎ、錆の発生を抑制します。特に橋梁やパイプライン、屋外盤など、雨風にさらされる錆びやすい環境での使用において、防錆効果が発揮されます。メンテナンスの頻度を大幅に減らすことにもつながります。

エポキシ塗装は、防錆性の高い塗装によって金属製品の長寿命化に貢献し、製品の品質維持につながります。

耐薬品性

エポキシ塗装は、酸、アルカリ、溶剤などの化学薬品に対する高い耐性を持ちます。化学薬品が多用されるような環境下でも、安定した塗膜が塗装の劣化を防ぎます。

これにより設備や製品が化学薬品による腐食や劣化から守られ、長寿命化することができます。また、特定の化学薬品に合わせて塗料の配合を調整することで、環境に適した保護を行うことができます。

防水性と気密性の高さ

エポキシ塗装は、水を通さないため優れた防水性を発揮します。これにより、屋外に設置される装置やコンクリート構造物などの保護に適しており、浸水や湿気による劣化を防ぎます。

また、エポキシ塗装の気密性が高いので、液体やガスの漏れを防止する役割も果たしており、特に産業用機器や配管の内外部コーティングにも使われています。

強力な接着力と幅広い適用範囲

エポキシ塗装は、金属、コンクリート、木材、プラスチックなど多様な素材に強力に接着し、塗膜が剥がれにくいのが特徴です。このため均一な塗装が可能です。

また、均一な塗膜の形成により、外観の美観を保ちつつ製品全体を保護する効果があります。エポキシ塗装は産業用の機械部品から家庭用製品、建築資材まで幅広い分野で採用されており、幅広さ適用範囲が特徴です。

エポキシ塗装のデメリット

ここまではエポキシ樹脂の塗装の上でメリットとなる特徴を紹介してきましたが、エポキシ塗装は紫外線に弱いという特徴があります。この特徴は屋外での使用時にはデメリットになってしまいます。

エポキシ塗料は耐候性が低く、紫外線にさらされると塗膜が劣化しやすくなります。この劣化は、塗膜が徐々に分解され、表面が白く粉状になる「チョーキング現象」として現れます。これは塗膜の分子構造が紫外線によって破壊され、塗膜が粉末状になるためです。

エポキシ塗装を屋外で使用する場合は、太陽光に直接晒さないようにすることが重要です。もちろん屋外で使用されている場合も多くございます。屋外での使用にはトップコートを併用することが推奨されます。トップコートとは、エポキシ塗料の上に塗布する保護層であり、紫外線から塗膜を守る役割を果たします。

筐体設計・製造.comの筐体塗装事例

ここでは筐体設計・製造.comが実際に行った筐体塗装の事例をご紹介します。

 

・屋外仕様キャビネット

 

屋外仕様キャビネット

 

この精密板金製のキャビネットは屋外仕様の筐体で、防塵・防滴の規格であるIP規格に則ったものです。中には放熱用のファンが取りついており、外から水滴が侵入しないようにドアの内部にはパッキンを設けています。

また、屋外仕様のキャビネットということもあり、紛体塗装にて仕上げを行って耐食性も高めています。防水検査や寸法検査だけではなく、膜厚検査を行うことでお客様の仕様を確実に満足していることを確認して出荷を行っています。

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筐体塗装なら筐体設計・製造.comにお任せ

筐体設計・製造.COMを運営する岡部工業株式会社は、群馬県から発信するグローバル板金ソリューションカンパニーとして、お客様の板金や筐体に関するお困りごとを解決いたします。最新鋭のファイバーレーザー溶接ロボットを代表とした圧倒的な設備力、さらに創業以来から大手メーカーとの取引によって積み重ねてきた板金設計・筐体設計のノウハウを活かして、お客様の課題を解決していきます。

設計初期の段階から当社にご相談いただけましたら、当社にて板金加工~塗装組立までの生産技術的な要素を設計に取り込んだ上で、筐体製作を行います。そうすることで、当社の金型や設備、製造ノウハウを盛り込んだ筐体を製造することが可能となり、低コストで品質の良い筐体を短納期で製作する事ができます。

塗装に関しても、お客さまがご要望の色味・用途などに最適な塗料を塗料メーカー様と協力して選定し、最適な塗装方法にて実施いたします。

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